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​中村 なおみ

Naomi NAKAMURA

Q1.Tanzelix3月8日公演に向けての準備期間を通じての想い、感想。

卒業してから、あまりにも時間が経ちすぎて、恩師の先生方もいらっしゃらなくなり、ダンス場も建て替わり、なにか「私たちの居た場所」ではないような感じになってしまい、すっかり「筑波」の地には足が遠のいてしまいました。正直言って、まだ私に何かできることがあるのかな、という気持ちで実行委員を引き受けました。でも、スピード感のあるやりとりを拝見する中で、若い世代の「筑波大学ダンス部」への愛と情熱を感じました。職務や小さいお子さん…様々なことを抱えながら、きっと膨大な時間を「Tanzelix」のために費やしたことと思います。感謝の気持ちでいっぱいです。その熱を同世代にも伝えたいな…と思いました。上演することはできませんでしたが、今回の挑戦で、途切れてしまった時代をつなげようという空気が醸成されたように思います。それが、新しい何かを生みだすだろうな、と期待が膨らみました。

Q2.対談にて伝えたかったことを少しだけ教えていただけますか?冒頭のごく一部、もしくはざっくりとした概要でも構いません。復活公演への期待もこめて。

 筑波大学ダンス部2期の先輩は「今あるダンス部はあの教育大最後の先輩達と筑波大1期生の先輩達の並々ならぬ頑張りがあったからこそと確信しています。」と教育大から引き継がれたDNAが「筑波大学ダンス部の礎」を築いたと語っています。私は、全学年が揃った年(1977)に入学した4期生。1期から3期の先輩方は、大都会東京から、建設現場ばかりの広大な「荒野の筑波」でDNAを根付かせた「開拓者」に見えました。新しい地で引き継がれたDNAかな?と思う3つのことをお伝えするつもりでした。1つ目は相違を生かし自分の内なる世界と対話して身体の言葉を語ること。2つ目は学んだ舞踊学、舞踊教育学をそれぞれの魂に宿らせ、教員として地元に戻り授業やクラブで舞踊を愛するこどもたちを育て、舞踊の種を日本中に運んだこと。3つ目は東京での公演をつないだこと。

Q3.同窓生へ、そして現役生へのメッセージ。

 広さと高さが自慢のダンス場、こじんまりとした人数、のびのびと体も心も育った「ダンス部」で過ごした青春の日々。筑波大学の初期は、川口千代先生、頭川昭子先生のお二人に若松美黄先生がいらして、教育・研究・芸術の3つの視座をいただきました。舞踊学講座は、東京教育大学に松本千代栄先生が切り開いてくださったことに始まります。本当のゼロから教育大に立ち上がった舞踊講座とダンス部。東京教育大学からの筑波への移転、震災での体育館の喪失と素晴らしいダンス場の誕生、何かを失い何かが生まれる繰り返しの中に継承されたDNAとは?この機に改めて考えました。国立大学で舞踊専攻がある大学はたった2つしかありません。その一つである筑波大学の舞踊学専攻及びダンス部で紡がれてきた歴史をつまびらかにするのは、とても意義深いことだと思います。

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